しばらく書き込みが出来なくてすみませんでした。
6月から8月にかけて多くの講演(6月3日JISARTシンポジウム:医師教育、6月14日セローノ座談会:男性不妊症の治療、6月30日オルガノン座談会:rFSHとアンタゴニスト、7月6日アンドロロジー学会・IVF学会シンポジウム:ICSIのgenetics、8月18日京都大学主催公開セミナー:生殖医療専門クリニックにおける遺伝カウンセラーの役割と遺伝カウンセリングの現状、8月19日不妊治療2007年セミナー:ARTの卵巣刺激法とその選択、8月30日受精着床学会:男性不妊治療・無精子症2007クラインフェルター症候群の治療と非閉塞性無精子症における精巣精子凍結、8月30日受精着床学会:ランチョンセミナー:IMSIの実際)で忙しい毎日を過ごしていました。また、9月22日には新宿で行われるアジアオセアニア産科婦人科学会でIMSIとSEETについての話をする予定です。
その中でやはり今日はIMSIについての話をします。
前もブログに書かせていただいたように木場公園クリニックではIMSI(通常のICSIでは、400倍から600倍で精子を選んで顕微授精を行いますが、6000倍から12000倍の高倍率で精子を選んで顕微授精を行う方法のことをintracytoplasmic morphologically selected sperm injection:IMSIと言います。400倍で観察した時は正常と判断した精子を、約6000倍から12000倍に拡大してみると精子の頭の部分に空胞(抜けている部分)を認めることがあります)のシステムを導入して約半年が経ちました。
先日行った受精着床学会のIMSIのランチョンセミナーが満員になり立ち見の方が多数出たことからわかるようにIMSIのシステムに対する関心の高さがよくわかります。
今年の3月にIMSI systemを導入してから、木場公園クリニックでは3月45件、4月44件、5月79件、6月62件、7月102件のIMSIを行いました。
IMSIの適応となるのは、何回か顕微授精を行っても妊娠しない方、また顕微授精が初めてであっても精子の頭部の質の悪い(SCSA検査でDNA fragmentation index(DFI値)の高い方:SCSA検査については木場公園クリニックのホームページに説明が書いています)です。
射出精子、膀胱内精子、精管精子、精巣上体精子、精巣精子どこの精子でもIMSIは可能ですが、高度乏精子症や非閉塞性無精子症で、本当にわずかしか精子が採れない場合には選べるほど精子がいないため、IMSIの適応外となります。
以前ブログでIMSIの問題点(通常のICSIでは、精子を選んだ後、精子の動きを止めてから卵の中に精子を入れるまでの時間は約15秒です。しかし、IMSIでは、まず低倍率で精子の動きを止めた後、高倍率で精子を評価・選別し、また低倍率に戻して顕微授精を行うため、精子の動きを止めてから卵の中に精子を入れるまでに約3〜5分かかります。この時間がかかることによって、受精卵の質が低下する可能性も考えられます)について書きました。
この点についてはいろいろな点を改良してIMSIの手技に慣れれば時間を約25秒に短縮することが可能となりました。
現在、木場公園クリニックではIMSI希望の方が多いため、現在IMSIのシステムは1台から2台になりました。
何回か顕微授精を行っても妊娠しない方にIMSIを行うと、3日目や5日目の胚の状態が変わらなくても、妊娠率が高くなり、流産率が低くなる報告されています。
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